保有設備
デジタルマイクロスコープ
デジタルマイクロスコープ
デジタルマイクロスコープはズームレンズとCCDカメラ、オートフォーカス電動スタンド、コンピュータで構成される顕微鏡です。写像をデジタルデータとして扱い、複数画像の合成、デジタル処理を行うことにより、深度合成やHDR撮影を行うことができます。
従来の光学顕微鏡との違い
異物の分析や障害解析は、まず光学顕微鏡で観察し、試料の様子や状況を把握することから始まります。そして、必要に応じて写真撮影を行います。しかし、従来の光学顕微鏡では観察される様子を実体どおりに写真におさめることは非常に難しく、焦点の合っていないところはボケていたり、光沢のある部分は白く光ってしまいました。照明の光量を調整したり、角度を変えたりと対処しても、満足のいく写真を撮影するには苦労が耐えませんでした。そもそも光学顕微鏡写真は焦点と絞りが固定された単眼の映像なので、一枚の写真ですべてを明瞭に写し出すことはできません。しかし、顕微鏡から覗いて観える様子はとても鮮明です。これは、ヒトの視覚がとても優れているからです。視野をずらし、また焦点と絞りを変化させながら脳で映像を合成し、非常に幅広い焦点と明るさレンジの画像に置き換えて記憶しています。このデジタルマイクロスコープはこれと良く似た手法で画像を記録し、たくさんの情報提供をしてくれます。
特徴1 深度合成機能
焦点をずらしながら連続撮影した後に、焦点の合った部分だけが合成された1枚の画像が得られます。凹凸の大きな試料もこの深度合成により、全体に焦点のあった画像になります。
通常の焦点深度で撮影したビス
焦点深度合成で撮影したビス
特徴2 ハレーション除去機能
光の反射がきつい対象物のギラつきを取り除き、見たい部分をより鮮明に写し出す機能です。このハレーション(乱反射)除去は光沢のある金属などの表面を観察する時に有効です。これは画面全体の観察状態を察知し、その状態に適応させた明るさを調整し、画素単位でコントラストの改善を行うというものです。
通常の光学写真
ハレーション除去後
通常の光学写真
ハレーション除去後