医薬品試験新規業務のご案内
弊社は、平成25年3月1日に「薬機法施行規則第12条1項に規定する試験検査機関」として、厚生労働省より認可登録されました(医薬品GMP認定試験検査機関第178号)。
日本薬局方を中心に、医薬品原料・製剤等の各種分析を多くの企業様よりご依頼を頂き、10年が経過しました。この10年で医薬分析棟(3号棟)を建設し試験環境を整え対応してきましたが、この度GMP試験検査機関として更なるニーズにお応えするべく、新規設備導入、機器更新と共に、ハザードルームを設置した高薬理活性物質の試験エリアを新たに拡張いたしましたのでご案内申し上げます。
直近の取り組み
信頼性保証
試験で使用する分析機器に関して、データインテグリティ(DI)の観点から機器選定をしており、DI未対応の装置に関しては優先してDI対応の装置に更新するなど、更なる信頼性向上に努めております。
微生物同定試験
日本薬局方準拠の「遺伝子解析による微生物の迅速同定法」に基づき、16S rDNA高度可変領域の配列解析による細菌の同定を行います。弊社ではMicroSEQ®ID(バリデート済みのデータベース)を導入し、公共のデータベースに比べ信頼性の高い分析結果をご提供しております。
ニトロソアミン類分析
厚生労働省の自己点検通知(2021年10月)では、既知ニトロソアミン類として9物質が記載され、ほとんどの医薬品においての対応が求められています。
弊社では、条件検討から適切な分析法バリデーションのご依頼にも対応しております。また、ご要望に対応するために超高感度LC-MS/MSシステムやメソッドスカウティングシステムも導入しております。更にはオービトラップ型LC-MSによるFDAメソッドのトレースにも対応可能です。
今後対応可能となる試験
高薬理活性物質試験
ハザード対策試験室
(高薬理活性物質取扱い対策)
暴露防止用エンクロージャー、アイソレータで、試料の取扱いをする作業空間を物理的に隔離し、分析者や周囲環境を保護する安全衛生と、試料への交叉汚染を防止するハザード対策試験室(OELカテゴリー4まで)で対応可能です。
エンドトキシン試験
エンドトキシンは代表的な発熱物質であり、微量でも血中に入ると発熱やショック等生体反応 を引き起こします。細胞の生理活性に対しても影響を及ぼすため医薬品や医療器具等はエンドト キシンに対して厳重な管理が必要となります。弊社では、ゲル化法/比濁法/比色法の3試験法の他に、予備試験にも対応しております。
不純物構造解析
不純物・分解生成物等において、不純物、分解生成物の分取・精製しTOF-MS、NMR等を用いて構造確認にも対応いたします。また、NMRでは日本薬局方試験にも対応いたします。
無菌試験(来春開始予定)
無菌試験用アイソレータを用いて、日本薬局方の直接法、MF法の対応を開始いたします。
新規導入、更新機器
主な保有機器
- ガスクロマトグラフ質量分析計
- におい嗅ぎ-GC-MS
- 高速液体クロマトグラフ質量分析計
- 高速液体クロマトグラフ質量分析計メソッドスカウティングシステム
- 超高速液体クロマトグラフ
- 液体クロマトグラフ四重極飛行時間型質量分析計
- 誘導結合プラズマ発行分光分析装置
- 誘導結合プラズマ質量分析装置
- 溶出試験器
- 安定性試験器
- 固定燃焼式TOC計
- 原子吸光光度計
- 分光光度計
- 蛍光分光光度計
- 旋光度計
- ゼリー強度試験機
- レーザー回折式粒度分布測定装置
- キャピラリー電気泳動装置ジェネティックアナライザ
- エンドトキシン測定装置トキシノメーター
- サーマルサイクラー
その他の受託試験・各種支援
- 出荷試験
- 配合変化試験
- プラスティック容器溶出試験
- ICHガイドラインQ3C(残留溶媒)試験
- ICHガイドラインQ3D(元素不純物)試験
- 規格にない試験方法の確立
- 常水、精製水の試験
- 輸液用ゴム栓試験
- 各種バリデーションの支援
- 研究開発の支援
- 医薬品及び容器の異物調査
- 医薬品及び容器の変色原因調査